ある日あたし達の学校に転校生がやってきた。
何やら趣味特技はエレキギター らしい。あたしも音楽をやっている。軽音部でひっそりと。
持っているのは落とし玉で買った安いストラト キャスターと、部で代々受け継がれてきたマーシャルアンプ。
そして、オーバードライブ?なんか音がギャーンってなるペダルが一個。それだけ。
でも個性的なメンバーと音を奏でるのがたまらなく好きだ。
新曲「君をもっと」も3ピースバンド用に書き下ろした曲。
でも試しに教室の端に座っている転校生に声をかけてみた。
「いっしょにやってみない?」って。で曲を聴かせてたら、
「そうか、Key=EなのにDメジャーコードを使うんだな。ロックだな。ペンタの聴かせどころじゃないか。わたしにはメジャーもマイナーもないのさ」
とわけのわからないことを言い始めた。で実際に演奏したら驚愕した話。
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【君をもっと】
君をもっともっと知りたくてずっと見つめてみたり
この胸のトキメキはとめられない
高い空広がり 遠くの景色ほら
ゆらゆら揺れて歩く逃げ水みたいに
君はお構いなしに自分の歩幅で歩いて進む
追いかける
潮風吹いて光る水面
曲がるレール
アスファルト照り返す
君をもっともっと知りたくてずっと見つめてみたり
不意に素っ気なくしたり怒ってみたり
真夏の空模様みたいに気持ち目まぐるしくて
この胸のトキメキはとめられない
臆病なあたしなんてもういない
たった2文字の銃で射止めてあげる
風がなびく屋上 遠くにいる君に
ハートの矢を放つフリをしてみても
君は楽しそうに他の子と話すから ちょっと待ってねぇ
悔しくて
噴水のしぶき浴びて
虹を見る
この気持ち嘘じゃない
君をもっともっと知りたくてずっと見つめてみたり
不意に素っ気なくしたり怒ってみたり
真夏の夜にざわめくだって女の子だから
この胸のトキメキはとめられない
動き出したあたしだけの恋だから
たった2文字の銃で射止めてあげる
青春グラフィティー たゆたい逃げていく
時間を止めてお願い
君は本当に優しくてあたしは嫌な女で
ライバルはたくさんと知っているけれど
君をもっともっと知りたくてずっと見つめてみたり
不意に素っ気なくしたり怒ってみたり
真夏の空模様みたいに気持ち目まぐるしくて
この胸のトキメキはとめられない
臆病なあたしなんてもういない
たった2文字の銃で射止めてあげる
たった2文字の銃で射止めてあげる